初冠雪
初冠雪とは、山に雪が降って近くの気象台から山が雪で白くなっている状態が観測された日を指します。 山に雪が降っても雲がかかって見えなかったり、雲が晴れた時に雪が溶けていたりすると初冠雪とはなりません。
青森県の岩木山や八甲田山に雪が降るのは平年で10月中旬です。 ちょうど紅葉がピークを迎えるころです。 気象台が発表する初冠雪は平年10月20日となります。 雪の少ない地域からすると10月に雪が降るなんて考えられないと思います。 この季節、平地でも朝晩は10度くらいまで気温が下がります。 一般に100m上昇すると気温は1度下がると言われています。 岩木山は1625mなので、地表と山頂の温度差は-16度。 地表が10度でも山頂は-6度ということになります。 これなら雪が降っても不思議はありませんね。
今年の初冠雪は10月30日でした。平年よりも遅くなりました。 去年の初冠雪は10月5日、平年よりも早かった。
富士山の初冠雪は平年9月30日だそうです。 青森よりもおよそ20日も早いことになります。 標高が高いからですね。
紅葉で人気がある八甲田山は、酸ヶ湯温泉で標高およそ1000m。八甲田ロープウェイの山頂駅は1300mあります。 さきほどの気温の変化から計算すると地表の最低気温が10度を下回るとそうした紅葉スポットでも氷点下になる計算になります。 いつ雪が降っても不思議ではありません。道路も凍結してスタッドレスタイヤが必要になったり、場合によっては通行規制が行われることもあるでしょう。
紅葉を楽しむ時には最低気温と山の高さを確認しておきたいものです。 紅葉は秋と思っている人が多いと思いますが、山にはすでに冬がせまっています。 出かける前に冬の装備をしておけば紅葉をより一層楽しめると思います。