奥入瀬渓流
奥入瀬渓流は、十和田湖を源とする渓流で起伏に富んだ岩の間を流れることで様々な表情をみせてくれます。また十和田八幡平国立公園に含まれています。
四季を通じて楽しむことができます。新緑が眩しい初夏は、渓流沿いを歩いていると木々の隙間から射し込む光がまるで緑色のシャワーのようです。 流れる清らかな水をさわると冷たくて気持ちがいいです。 渓流沿いには遊歩道が設置されていますので人と車が分離されているのでゆっくりと楽しむことができます。
つい渓流に目を奪われがちですが、初夏の楽しみの一つは花かもしれません。足元の周囲をよくみていると様々な花が咲いていることに気がつきます。
初夏にみかける花の一つはニリンソウです。白い花が茎先に2~3個咲きます。
とても小さくてなかなか見つけられないフデリンドウも咲いています。フデリンドウは背も低く、花の大きさが1.5cmほどしかない上に花色が薄い水色で目立ちません。
他にも小さな白い花が咲くズダヤクシュ、クルマバソウ、チゴユリ、ユキザサなどもみかけます。また山桜も散り始めてハラハラと花びらが舞っています。
奥入瀬渓流で最近人気なのが苔です。ルーペを持って苔の観察に訪れる方もいます。おみやげに苔玉も人気アイテムの一つです。
奥入瀬渓流ホテルがある焼山にある奥入瀬渓流館では苔玉も販売されています。
苔も含めて国立公園なので奥入瀬渓流ではすべての動植物の採集は禁止されています。清楚な山野草の花に魅力を感じる方は多いと思います。しかしあなたは一つだけと思っても、100万人が一つずつ持ち帰ってしまえば無くなってしまうわけです。 奥入瀬渓流を子や孫、更に末永く残してあげたいものです。
銚子大滝は最も大きな滝で、遊歩道が近くまで整備されているので間近で水しぶきを感じることもできます。
十和田湖温泉郷に宿泊をすると温泉を楽しめるだけでなく、早朝から奥入瀬を楽しむことができます。 混み始める前に行動することが可能になります。
残念ながら雨が降ってしまった時には遊歩道が滑りやすい上に靴が汚れてしまいます。 そんな時のために防水のトレッキングシューズを用意しておくと安心です。
奥入瀬渓流のハイシーズンは大型連休と秋の紅葉シーズンです。 奥入瀬渓流は下流の焼山から十和田湖まで14Kmもあります。 全部歩くのは大変です。 まずは石ケ戸と呼ばれる大きな駐車スペースのあるポイントから楽しんでみましょう。 すべてのコースを徒歩で巡るには相当の体力が必要です。 レンタルサイクルを利用する方法もありますし、ガイドブックからお勧めのポイントだけに絞って巡る方法もあります。 ハイシーズンでなければ人気の銚子大滝、雲井の滝などには少しですが駐車スペースもあります。
紅葉シーズンは多くの来訪者で賑わいます。交通が不便なこともあって車で来られる方が多く、事故の増加や車の排気ガスによる自然破壊も懸念されています。 そこで期間を限定して交通規制が行われています。それが奥入瀬エコツーリズムプロジェクトです。 みなさんは奥入瀬渓流の始点となる子ノ口や、終点の焼山に駐車してもらい、シャトルバスに乗り換えてもらうわけです。 渋滞を減らして、安全にそして何より自然に優しい。多くの方のご協力をお願いします。